
とある日のチョッパー洗車.comの掲示板に、当店ご利用のお客様から以下のご質問を頂いたことがあります。
「固形ワックスについて、また教えていただけますか?
スイスバックスで、テフロン配合と配合じゃない高級ワックスでどう違いますか?
202ブラック(※トヨタ車のソリッドの黒塗装の名前です)でどっちがお勧めですか?」
上記のご質問にあるスイスヴァックスというカルナバWAXは、あまり聞き覚えのない名前かもしれません。
一般的にWAXと言えば、シュアラスター社製やソフト99社製のWAXを思い浮かべる方が多いかもしれません。
また量販店やホームセンターではこのスイスヴァックスを扱っているところはあまりないかと思います。
現在、チョッパー洗車.comでの施工メニュー「カルナバWAX掛け」では、2種類のカルナバWAXからお選び頂きます。
その1つがこのスイスヴァックス製のカルナバWAXなのですが、一般的に言われている「固形WAX」とは少々異なります。
量販店などでよく見かける物は、大半がカルナバ配合とうたわれていますが、実際は石油系溶剤を主剤とした
WAXです。性格としてはポリマーに近いです。
この「カルナバ」とはカルナバ椰子からとれる蝋のことで、等級にもよりますが、非常に高価です。
大抵のメーカーは、この配合比率を公表していません。ただ一般的に配合は1%〜数%と言われていますが。
等級と配合比率が高ければそれだけ高価になり高次元の被膜を形成するわけです。
ちなみに私の中の基準ですが、「カルナバWAX」と呼ぶのは大まかに以下の要件が当てはまるものとしています。
@石油系溶剤、およびコンパウンド配合率0%
Aカルナバ配合比率30%以上で施工時に素手で溶かせるもの(天然オイルのみ配合で手荒れしない)
それ以外は個人的にただ「固形WAX」と呼んでいます。
この種のカルナバWAXは値段が高く、施工もしづらく、その上溶剤を含まないため汚れ除去能力は皆無です。
使い勝手が悪く、扱いも面倒なのになぜ使うのかと思うでしょうが、それ相応の艶、保護力があります。
上記のご相談を頂いた方も当然これらの性能をご存じの上でのご相談でしたが、一般的にはあまり知られていないようです。
このご相談への回答はご本人様へのものですので、ここでは割愛させていただきますが、WAXとひとくくりにされる昨今、
「コーティングが主流の今、WAXなんてダメでしょ?」と思われる方も多いと思いますが、
本物のカルナバWAXはコーティングとはまた違ったメリットも多々ございます。
油膜がつく、水垢がつく、耐久性はコーティングが上だ・・・、色々な見解があるかと思いますが、
私はこの「カルナバWAX」は私の車にも、当店のカルナバWAX好きのお客様にも使い続けます。
もちろん当店で使うSWISSVAX製とザイモール製以外にも、素晴らしい性能を持った本物はあります。
皆さんのWAXへの先入観、当店施工でもご自身での施工でも、きっと違う世界が見えることかと思います。
一般的にみたらカルナバWAXの繰り返し施工ででる独特の艶はある意味、マニアック過ぎるかもしれませんが。
ただ経験上、適切な管理でカルナバWAXを常用している車は別格です。細かいチッピングなどの傷はあるにせよ、
新車を売っている場所の展示車両以上でしょう。
(※これらのWAXは低グレードでも高額ですので、あまりはまると散財しますのでご注意を・・・。)