
一昔前はWAXがボディーメンテナンスの主流であったものが、
現在ではガラス質やポリマー樹脂等を主成分とうたうコーティングが主流でしょうか。
石英ガラスの…や傷がつきにくく…などなど謳い文句も多種で華やかです。
これらのコーティングやWAXは塗装を守る意味でも、キレイさを保つ意味でも
とても効果的です。
ただ昨今、多様に掲げられているこれらのセールス文句やスペックに対し、過度の期待と依存は
いかがなものでしょうか。
話はそれますが、ちなみにサランラップの厚みはどのくらいでしょう?
一般的に10マイクロメートル程度と言われています。
1マイクロメートル=1/1000ミリメートルなので、10マイクロメートル=1/100ミリと非常に薄いです。
では車に使われるコーティングやワックスの施工後の被膜は?
実際は1マイクロメートルよりさらに薄い0.1〜0.数マイクロメートルといったところでしょうか。
単純計算してサランラップ等の数十分の1程度の厚みとなります。ケミカルの種類や施工方法により膜厚はある程度
変わるでしょうが、そこまでは極端に変わらないかと思います。
そもそも塗装自体が気候で熱膨張と収縮を繰り返している中、外的要因による傷を防ぐほどの
ぶ厚い被膜があれば、他の問題が生じるかと思われます。
チョッパー洗車でもポリマーコーティングやカルナバWAXなど施工しています。私が気に入った物、
良いと思ったケミカルを主体で構成しております。ただ結局は定期的にメンテナンスをするorしないで
施工価格以上にこれらの存在意義は変わってきます。
たとえば200g程度の内容量で1缶、何万円もする高額なカルナバWAXを施工しても青空の下に数か月間、
メンテナンスもせずに放置すればせっかくの高級カルナバWAXを使用した施工価値も大きく半減します。
だから定期的に洗いましょう!!と言っているわけではなく、現状の車の状態、ボディーの質感を
絶えず見て感じて頂きたいと思います。「何を施工した」「いくらかけて施工した」から安心だと
いうより、車の状態を見てその都度状態に合ったメンテナンスをすることが、車をキレイに
維持する方法かと思います。近年のケミカルやコーティング剤は、かなり進化して良いものが多いです。
ただ、それらとの付き合い方次第で、その物たちの性能が生きるか、価値を大きく損ねるかが
変わってきます。何が施工してあるか、何をしたかより、現在のお車のツヤ肌を一度じっくりと
観察してみると、意外と気づかなかった事が多いかもしれません。
世にあるケミカルや施工のセールストークはあながち嘘ではないと思いますが、
性能の過信は数年後に大きな反動となって返ってくると感じます。